Dunn et al (2002): 言語データ提供
Lynch (2003): 言語データ提供
Onishi (2001): (大西正幸教授(名桜大学)が ダグラスオリ
バー教授から受け継いだモツナ語彙表の出版準備のためのデータベース化。
Onishi (2003) 「文部科学省科学研究費補助金研究代表者、宮
岡伯人、大阪学院大学教授)研究成果報告書」(Grant-in-Aid for Scientific
Research (A) (2) No.12039246 by the Japanese Ministry of Education,
Culture, Science techonology (大西正幸教授(名桜大学)のモツナ語のテキス
トの註解テキスト出版のためのデータベース化および出版準備.)
Yanagida (2005): オーストラリア国立大学アジア太平洋研究所言語学科博士課程提出予定。
アタ語は南太平洋の独立国「パプア・ニューギニア」内の最大の島ニューブリテンの中部内陸部に分布するパプア語であ
る。話者数はおよそ1300人と推定され、行政区分上は西ニューブリテン州中央ナカナイ行政区と東ニューブリテン州西ポミオ行政区に位置する。パプア語とは系統的にオーストロネシア語族に属さないパプア・ニューギニアに起源をもつと推定される先住民族の言語を意味する。ニューブリテンには7つのパプア語が分布しそのうちのひとつはすでに絶滅している。これらの先住民語の系統関係はいまだ個々の言語の研究が十分になされていないため解明されていない。本論分ではこのギャップを埋めるために、世界で初めてアタ言語の音韻、形態、統語、談話のシステムについて包括的な記述をおこない、その精度は比較言語学、理論言語学、言語類型論からの個別言語のデータの要求に耐えるものを目指した。
調査方法はアタ語の村に滞在しながらアタの口承文芸、伝説、狩り、漁、農業、料理などの習慣および伝統についての音声資料をデジタル・オーディオテープにより録音しテキストの分析をおこない、文法体系を特定の言語理論のフレームワークからのバイアスを避けながら基本的な記述言語学の述語を使いながら記述した。
アタ語は、音韻論的には後舌円唇母音による両唇化が顕著であること、形態統語的には接尾辞と接語が同音意義のため、統語的振る舞いにより動詞の項であるか否かが見極められること、動詞の項の操作ではアプリカティヴ(applicative)による形態統語法が豊かに発達していること、独立代名詞は統語構造と談話の構造のインターフェイスの役割を果たし談話の構造を有機的に構成していること、談話のトピックが定性(specific)マーカーにより指示されて談話の構造を有機的に組織化していることなどがあげられる。